【システム開発の現場レポート】中国人との関わりがとても増えてます。
システム開発をする上で中国との関わりがとても増えています。
色んなプロジェクトを見て来ましたが中国人がいなかったプロジェクトはほぼありませんでした。でも何で最近増えたのかなと疑問に思ったので以下の切り口から中国との関わりを考察して見ます。
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オフショア先としての中国人
今のシステム開発ではオフショア開発を行う事が普通です。
下は約10年前の総務省のデータですが日本ではオフショア先として中国が圧倒的に使われているのが分かりません。アメリカの場合はインドですが、これは言語的な違いでしょうね。(インドとアメリカは英語が公用語)
関連情報:調査研究報告書(平成19年版情報通信白書に掲載している調査)
引用:オフショアリングの進展とその影響に関する調査研究
富士通やNEC、NTTデータ等の大企業は中国の会社を子会社化しているケースが多いです。
そもそものオフショア開発というのは単価の安い国に製造やテストを委託して開発することを指します。日本で開発する場合と中国で開発する場合は単価の差がえぐいぐらい違うので、SIビジネスはここで利益を出す仕組みになってます。
※日本の製造会社と中国の製造会社を比較すると1月あたりの人の単価が50万円ほど違ったりします。
筆者のプロジェクトも中国の会社をオフショア開発として委託しています。
オフショアというと品質が悪いイメージがありますが、それはオフショアを始めた初期の頃で多数のプロジェクトの経験を積むと品質はかなり上がって来ます。
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開発メンバーとしての中国人
最近の日本企業では中国人の採用がとても増えているように見えませんか?
自分の身の回りでもお客さんであるIT部門や色んな会社の新入社員が中国人だったり。
自分のプロジェクトでもメンバの半分は中国人です。
ここでは日本企業に働きに来ている中国人にフォーカスして見たいと思います。
一口に中国人といっても大きく①日本の学校に通っていた経験のある方②会社に入ってから日本に来た方の2通りがありますが、ここでは②の方にフォーカスします。
なぜ最近増えているのかなと思ってプロジェクトの中国人に聞いた事があったのですが、単純に日本に出稼ぎに来ているだけだったりします。中国の大企業に入れれば日本より給料が圧倒的に高いですが、そう出ない場合は日本に来た時の方が稼ぎが良いみたいです。
ちなみに日本企業が採用する中国人はプログラマーとして働いた経験がある人が多いです。そのためシステムに関する知識や経験が非常に高いので下手に新人を採用するよりも効率が良い訳です。
筆者のプロジェクトの中国人もテスト用の自動化ツールなんかを一瞬で作ってくれて2週間ぐらい早くテストを終わらせてくれました。本当に頭が上がらんです。
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コミュニケーションとしての中国人
オフショアをやっている場合は大体通訳の中国人とTV会議を通じて打ち合わせを行います。メールだけで連絡もできなくは無いのですが、意思疎通が上手くできない可能性があるので対面で会話します。
打ち合わせではIT用語だけでなく業務的な専門用語はバンバン出てくるので、開発をうまく進めるにはこの通訳の人の力量によることが多いです。
大抵通訳が変わった場合や、日本語はそれなりに喋れるが経験の浅い人が着任した場合には認識齟齬が頻繁に発生しプロジェクトが炎上することが多いです。
日本の会社に雇われている中国人の場合は、皆さん日本語がとてもうまいです。ふつうにコミュニケーションはできますが、お客さんとの打ち合わせをこなせるレベルではないので拠点でテストや製造をしている事が多いです。